2011/11/27

自分への問いが次に踏み出す一歩を変える

コミュニケーションと聞くと、家族や同僚など他人とのコミュニケーションがまず頭に浮びます。
しかし忘れがちではありますが、コミュニケーションをする対象が自分ということもあるわけです。


Communication


たとえば今、なにか実現したいことがあったとして、その「○○したい」理由は何でしょうか。
試しに「そうすることで何が得られるのか」という問いを5〜6回繰り返してみると、その先に「本当に自分が望んでいること」が見えてきます。

しかし、あっという間に答えに詰まってしまうなら、それは「本当に自分が望むこと」から派生したのではなく、他人からの情報をもとに「○○したい」だけなのかもしれないのです。

「資格を取りたい」と思っていたとしても、他人からきいた「転職に有利だから」という理由だけでは、思ったようにモチベーションが続かず、そのうちやめてしまうといったこともあるわけです。

こうして「なぜ○○したいのか」について考えることもセルフコミュニケーションと言えるでしょう。
先の質問を繰り返した結果、「本当に自分が望んでいること」という視点から「資格をとる」ことがどういう意味を持つのかを確認することができますし、もしかしたら必ずしも資格が必要ではないと気づくこともあるわけです。

こうして、もし「○○したい」と思っていたことが本当は望んでいることではなかったとか、「やっぱり○○したい」と思えたなら、そこには「そうすることで何が得られるのか」という問いの力が作用したということでしょう。
「問い」があらためて「自分が本当に望むこと」を考えるトリガーになったわけです。

わたしたちは、確かに「答え」を見つけるために考えているのですが、実際「答え」が降りてくる瞬間まで考えるべきは、その思考の枝を伸ばす「問い」の方なのです。

良質な「自分への問い(セルフトーク)」は、その対象に意識を払い直すトリガーになります。
「自分への問い」が次に踏み出す一歩の向きや、その重みを変えることになるわけです。

「もし今日が人生最後の日だとしたら、今日やるべきことを本当にやりたいだろうか?」。
その答えが何日も“NO”なら、そろそろ何かを変える必要があるなと、そう悟るわけです。-Steve Jobs-