雑貨屋の店先で、一匹の犬が日の当たる場所でうとうとしながらしきりにうなっていた。しばらくの間犬の様子を見ていたお客が、店の主人に尋ねた。
「あの犬はさっきから何をやっているんだ?」
「ああ、あいつですか」と主人は答えた。
「あいつはクギの上に寝ているんです。だからああやってうなるんですよ」
「じゃあ、どうして移動しないのかな?」
「そこまで痛くないからですよ」
「お金」のシークレット―人生を変える“感情”と“お金”の法則
この一文を読むと、あの時の心情を思い出します。
以前務めていた会社で、ある顧客先に異動してからというもの、一日なにも仕事がないとか、あっても作業時間たった15分たらずという日が続きました。
そんな状況をうらやましいと思われるかもしれませんが(今にして私も思います)、当時の私が感じた気持ちは不安でした。
このままではいけないと思いながらも、だけどなにをしたらいいんだろうと毎日考えていました。
転職することも考えましたが、結局なにをやりたいのか、自分になにができるのか分かりませんでした。
その当時は満足できる額の給料をもらっていたこともあり、どうしてもその一歩先に踏みきれないでいました。
あれから3年ほどたちましたが、今こういった気持ちになることはありません。
どこで世界が少し変わって見えるようになったのか思い出してみると、すこしづつ「自分を知る」ようになってからではないかと思います。
自分がやりたいことを知る
私がそうでしたが、よく「やりたいことが分からない」といいます。
今、私が思う「やりたいこと」とは、「自分の強みを使って作業をした結果、それが自分の喜びにつながること」です。
やりたいこと = 自分の強み + 自分が喜ぶこと
当時の私のように、自分には強みなんてないと思うかもしれませんが、ここでいう強みとは、世の中でいちばん自分が優れているということではありません。「自分のなかで、他のことと比べればまだ得意」という程度の意味で捉えればいいと思います。
「何がやりたいか」という問いかけに答えるのは難しくても、たとえば「これまで時間を忘れて夢中になったことは?」という問いかけならずっと答えやすいでしょう。
自分の好きなことをいくつか集め、その共通項を探すと見つけやすいように思います。
もうひとつ見つけるコツがあるとしたら、頭の中でこの問いかけをやらないことです。
何度も問いかけ、答えることを繰り返しますから、頭の中ですべてをやるのは無理なのです。先にした問いかけとその答えを覚えておくだけでも大変な労力です。
さらに、全体を見渡すことは不可能に近く、答えの関連性を見つけるのが難しいのです。
以前なら自分探しの旅に海外に行くといったこともあったのでしょうが、今ならこれが紙とペンがあればできます。
私は平日に、昼休みの15分をこれにあてています。(ベローチェでね!)
何をやりたいか。なぜそれをやるのか。そして、そのために何をするのか。
これが分かっている自分と、あの時の自分では世界が違って見えます。
これを自信を持って言えるようになったことが、今でも不思議に思えるのですが。
日 時:2012年3月31日(日) 10時~17時
会 場:〒104-0061 東京都渋谷区桜丘町15-18 北沢ビル 3階
地 図:こちらを印刷してお持ちください
最寄駅:東京メトロ銀座線 渋谷駅 徒歩3分
講 師:竹内義晴(NPO法人しごとのみらい理事長 TCM考案者)
受講料:15,000円
詳 細:https://lolipop-shigotonomirai.ssl-lolipop.jp/cart/?p=143