「頭の手綱をつかむ」方法として、瞑想やセルフトークを変えるといった方法があると書きました。「あ、これは自動反応だ」と気づくことで、頭をなるべく意識下に置くことができるのです。
これらの方法は、頭が意識の外で動いた瞬間を捕まえる方法といえるでしょう。
しかしそうはいっても、自分の意識の外で「自動」で行われている反応を捕まえるのは、そうたやすいことではないのも事実です。
自動反応する自分の中のプログラムに気づく方法は、ほかにもあります。
無意識にとってしまった言動から逆に探る方法です。
思考は頭の中にあって、それだけでは形をなさないものですが、それが意識して行われたのか無意識であったかに関わらず、その内容は言動という形をもって表現されます。ここで思考が実態をもつわけです。
思考という形をなさないものを捕まえるのが難しければ、形ある言動から探ればいいのです。
これは穴埋め問題として考えるといいかもしれません。
出来事 ⇛ ( A ) ⇛ 言動
私たちは周りに起きる出来事に反応して生きています。その出来事をどう捉え反応したのか、その結果が言動として表れます。
出来事に対して言動が直結していると感じるなら、それは自動反応である可能性が高いのです。
この穴埋め問題は、客観的にこの行動が正しいものだとしたら、何が目的だったのかという自問でもあります。
そのため、「自分のなかの何を満たす言動なのか」をさぐることができるとも言えるのです。