これまで頭の中でやっていた「次はこれをやって…」と手順を思い出すことや、「こちらを先にやったほうがいいのか」などど考えることをやめるのです。
頭の中でできてしまうことを、わざわざテンプレート化するのには理由があります。
ひとつは、ワークガイドを上から順にやっていけば終わるのですから、手順を覚える必要が一切ないということです。
もう「手順を思い出す」ことに、時間もエネルギーも消費する必要がないのです。
お金も時間も有限なもの。だからこそ、いかに効率的に使うか? が重要です。では、ヒトがある対象を知覚し、それが何であるかを判断したり、理解したりするプロセス「認知」も有限だということをご存知でしょうか?
もうひとつは、書きだすことにより手順が具体化されることです。
「モノ」としてワークガイドがあるので、これをブラッシュアップしていくのは頭のなかでやるよりもずっと容易です。
たとえば、これまで手順4でやっていたことと手順6を入れ替えることは難しくありません。手順6と手順7の間に、新たに取り入れたい手順を組み入れることも容易なのです。
ここまでであれば、頭のなかでやってしまうことも別に難しくないと感じるかもしれません。
しかし、次回以降も 忘れずに 修正後の手順で行うことを保証できるでしょうか。
ワークガイドがあれば、手順を修正をした事実など忘れていてもまったく問題がないわけです。
ワークガイドを持ついちばんの効用はこのことかもしれません。
より望ましくなるよう加えた修正を、次回も確実に作業に反映させることができるわけです。
考えつくした手順を、いつでも何の苦労もなく再現することができるのです。
このリストはいわば「熟考」の結晶といえます。「実行」する時には一切考えることなく熟考の成果だけを引き出すことができるのです。