私の場合ですと、さっと書きだしてみただけでも重要なことからささいなことまで15個ありました。そのなかには、最近気になりだしたこともあれば、長いものでは1年以上も気になっているものもあります。
なぜ1年以上もほったらかしだったのかと問われれば、「なんとなく(めんどくさい)…」とか「他のことをやっていてできなかった」というお決まりのフレーズが出てきます。
しかし実際のところは、「具体的に何をすればいいのかすぐには分からない」、「いつまでにやらなければいけないといった急ぎの用事でもない」のいずれか、あるいは両方が理由なわけです。
「やりたいこと」「気になっていること」を確実にやる
そこで、必要となるのは『「やりたいこと」「気になっていること」を確実にやる』システムです。
これまでやれなかった理由を考えてみれば、どのあたりを対処すればいいのか尻尾はつかめます。
- 具体的に何をすればいいのかすぐには分からない → どんなタスクがあるか洗い出す
- いつまでにやらなければいけない急ぎの用事でもない → いつやるかを決める
ですが、「いつやるかを決める」については、もっと慎重に扱う必要があります。
「いつやるか」を慎重に扱う
そのタスクを見ただけで「よし、週末にやろう!」などと決意するものではないはずです。
決意だけで週末を迎えてしまうと、実際には他にやるべき急ぎの用事があったり、あるいはその決意すら忘れてしまうということがあるわけです。
そうでなければ、1年以上も「気になっていること」を温めておいた最たる理由が見つかりません。
慎重に扱わなければいけないもうひとつの理由は、その週末を迎えて感じる「不安」です。
掃除や洗濯、ジョギングなど、週末にやると決めている、あるいはやらなければならないタスクがすでにそこにはあります。
そういうものを抱えながら、新たに週末にやるタスクを決意だけで割りこませるのは、少なくとも私には勇気がいることです。
頭のなかで「あれもこれもやらなければならないのに、もうこんな時間だし、これではやりたいこともやれない」といった不安を抱えたまま作業を進めれば、「どうも終わりそうにないから、これは来週にやろう」などと自然に先送りされる事態となるわけです。
この不安は、もう少し前向きな形で現れることもあります。
すでにタスクを小分けにしたチェックリストと作業ガイドを兼ねたものがあるので、途中でフローを見失ったとしても困ることはありません。
ですが、作業時間の見積もりについては「なんとなくこのくらい」といった程度の認識だったわけです。
どのくらいでその処理が終わると見通せないので、急に降ってくる仕事に対して身構える必要があったわけです。そこにあるのは、とりあえず一刻も早く終わらせて体をあけておけばなんとかなるという意識です。
Dog's Docs: タスク処理に安心感をもとめる
そう考えると、「いつやるかを決める」前にやるべきことは「時間を見積もる」ことです。
その「やりたいこと」「気になっていること」に割り当てる時間だけではありません。すでにやると決まっている「朝食」や「ハミガキ」、「シャワーをあびる」時間も見積もるのです。
1Kのアパートに5LDK分の家具を押し込めようとするようなものです。「がんばれば」はいる? そんなふうに考える人はいないでしょう。
しかし「作業」だと「がんばれば」やれると考えてしまいがちなのは、有形ではないからです。確かに作業にかかる時間は、書棚に比べれば伸び縮みします。しかしそれは、「布団」なら「がんばれば」押し込めるという程度の伸縮です。どうがんばっても入りっこない分量というものが自ずと決まっているわけです。
すべての作業を完全に洗い出さないとタスクシュートは機能しない – ライフハック心理学
「やりたいこと」「気になっていること」を確実にやるとは、「やりたいこと」「気になっていること」に形をあたえることにほかなりません。
いつ、なにを、どのタイミングでやるとやりやすいのかを知らずに、強力な意思だけで成し遂げるのは私にはムリです。